事務所や住居の移転・引っ越しがあった場合、机や椅子、応接用の家具、テレビなどの家電製品や、本・書類・新聞雑誌類・事務用品などが大量に不要物として発生する事になります。

これらの不要物ももちろん廃棄物という事になりますので、廃棄物処理法により、産業廃棄物と一般廃棄物という分類で処理を行う事になり、処理を委託する場合にはそれぞれの許可を持っている業者に依頼をしなければなりません。

特に、産業廃棄物については、引越を発注する事業者は、収集運搬は産業廃棄物収集運搬業者に委託し、処分は産業廃棄物処分業者に委託しなければならず、その委託契約は書面(委託契約書)により行う必要があります。

また、一般廃棄物については、市区町村に収集してもらうか、一般廃棄物処理業者に、市区町村の処理施設までの運搬を委託する必要があります。

なお、パソコンなどの一部情報通信機器については、当該機器のメーカーが回収・再生利用を実施するために環境大臣の広域認定(旧・広域再生利用指定)を受けている事もあり、この場合にはその製品を作ったメーカーに委託することができます。
(※この制度は、製造メーカーが、当該製品等が産業廃棄物となった場合に、それを回収し、再生利用を促進することを目的としているため、そのメーカーが製造・加工等した製品が産業廃棄物となる場合のみ対象となります)

もし仮に、廃棄物の不法投棄等が行われた場合、引越を発注する事業者が直接不法投棄や不適切処理などを行っていなくても、委託に関する法違反があれば、不適正処理を行った者と同様に、撤去などの原状回復をする責任を負わされることがあります。

そのため、引っ越し時の廃棄物の処理を他社に委託する場合に、相手がきちんと一般廃棄物収集運搬業や産業廃棄物収集運搬業の許可を持っているかどうかは、依頼を行う側の業者にとって重要な問題となり、一般廃棄物収集運搬業産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者にとってはビジネスのチャンスとなります。